スポーティと快適、エレガントと実用。良バランスと手頃なサイズが受けそうなBMW2シリーズグランクーペ
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:BMWジャパン 48
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:BMWジャパン 48
今回メインで試乗したのはM235i xDrive。FFベースのAWDで2.0L直4ターボを搭載するMパフォーマンスモデルはM135i xDriveとの共通性が多い。ボディ各部をブレースなどで強化し、標準よりも10mmダウンとなるMスポーツサスペンション(可変ダンパーのアダプティブサスペンションも設定)、トルセンLSDのMスポーツディファレンシャルなどが装備される。
Mパフォーマンスモデルの乗り心地はかなりハードなはずだが、快適性も考慮した2シリーズ グランクーペだけあって想像するよりもずっと良好だった。スポーティなタイヤの硬さや大きさを意識させられることはあるものの、ボディ剛性が高くサスペンションがスムーズにストロークしているのが実感できる。
試乗したポルトガルは路面が荒れていて、大きな凹凸を通過することも多いが、入力感はほどよく角が丸められ、それでいてダンピングが効いているので、ボディの上下動などは素早く収束する。無用な硬さを感じさせずにフラットな姿勢を保ってくれる絶妙な乗り味なのだ。高速道路ではFFベースAWDの資質がいきて抜群の直進安定性をみせ、ピッチングが抑制された落ち着いた乗り味。ロングドライブにも向いている。
とはいえハイライトはやはりハンドリングだった。コーナーに向けてステアリングを切り込んでいくと、BMWのFRに近い感覚で狙ったラインを正確にトレースしつつグイグイと曲がっていく。立ち上がりでアクセルをベタッと踏み込むと、450Nmもの大トルクがレスポンスよく得られるが、フロントタイヤが限界を超える素振りをみせず、素早く加速していった。うまくトラクションがかかるとステアリングを切った方向にフロントから引っ張られ、旋回力を増しながら加速していくのが特徴的だ。
FRではリアタイヤのグリップと相談しながらアクセルを踏み込んでいく必要がある場面でも、躊躇なく踏み込んでいけるので戦闘力は相当なもの。ウエット路面なんかだったらM2をやっつけることもできそうだ。
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